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銭湯を裏で支える職人たち

  • 執筆者の写真: 千裕
    千裕
  • 2018年10月6日
  • 読了時間: 2分

銭湯では、大量の水を沸かして、最適な温度を長時間維持するために、独特な設備が多く、裏では職人たちが活躍しています。今日は銭湯の裏側についてご紹介します。


煙突屋

銭湯の煙突

煙突の設置、メンテナンス、解体などの工事を請け負うのが煙突屋です。煙突は、薪や重油を使うため誰にでも扱えるものではありません。

煙突掃除のやり方も独特で、体にゴザや麻袋を巻きつけて体を回転させながらほうきで煤を落として行きます。


釜屋

銭湯の釜場(出典:https://karasuma.keizai.biz/)

風呂釜やボイラー、下風呂の設置、配管工事、カランやシャワーの設置を行うのが釜屋です。

銭湯の給水設備は複雑です。井戸水からシャワーのお湯になる流れは以下の通りです。

井戸水→温水器(浴室の廃水の余熱を利用して温度を高める器具。約10℃上昇)→下風呂(薪などで直接沸かす湯槽。「温菅」という管で適温に調節)→調節槽(水が加えられ適温に調節)→カラン・シャワー


穴蔵屋

木の浴槽を扱う職人を「穴蔵屋」と呼びます。現在は木の浴槽はあまり見られませんが、昔は浴槽も下風呂なども木でした。

元々、穴蔵屋は、江戸時代には大工を指す言葉で、江戸時代は火事が多かったため人々は大工に依頼して穴蔵を作って財産を保管したそうです。

地下倉庫に地下水の侵入を防ぐ技術「スリアワセ」は、銭湯の木槽製作にも引き継がれました。


井戸屋

大量の水を使う銭湯では、水道水ではなく井戸水を使用しているところも多いです。井戸の堀削を行うのが井戸屋です。平成20年度の統計によると、約52%の銭湯が井戸水と上水道併用、約25%が井戸水、約23%が上水道を利用しています。8割弱の銭湯が井戸水を使用しています。

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© 2018 by Chihiro Sento Igarashi

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東京銭湯研究家の銭湯千裕です。銭湯の魅力を伝えるべく、日々銭湯に通っています。

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